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契約者貸付は契約者借入?

契約者貸付とは?

皆さんは「契約者貸付」という言葉をご存知でしょうか?

契約者貸付とは貯蓄性のある保険の解約返戻金のうち、契約者が保険会社から一定限度まで貸付を受けることができる制度です。

銀行でいうところの預金担保貸付(預担)のようなものです。

銀行の預担では、例えば総合口座に100万円の定期預金をしていた場合、90万円まで普通預金から引き出すことができます。

この場合、90万円を引き出すと、普通預金通帳はマイナス90万円と表示されます。

つまり、定期預金を解約せずに、お金が必要になったときに一時的に定期預金を担保として銀行から借入れすることができるのです。

この銀行の預担と同じような仕組みが、生命保険会社の契約者貸付ということになります。

先日体験したこと

先日、某外資系生命保険会社のコールセンターに契約者貸付について問合せしたときに、契約者貸付という言葉に非常に違和感を感じましたので、お伝えしたいと思います。

コールセンターの方が、「お客様がもし契約者貸付けをされた場合には・・・」という言葉を連発していました。

ここで違和感を感じたのですが、皆さんはどう感じますか?

貸付けは保険会社から見た言葉です。

ですので、保険会社が貸付けすることに対し、契約者貸付けをされた場合・・・というように、敬語を使うことは日本語として果たして正しいのだろうかと考えてしまった次第です。

伊勢丹のお話

以前、伊勢丹に勤める友人から、こんな話を聞いたことがあります。

伊勢丹では、社員に対し、売り場のことを、お買い場(おかいば)と言うように教育していたそうです。

その後、伊勢丹は三越と合併してしまいましたので、現在もそのように言っているかは分かりませんが、この話を聞いたとき、伊勢丹という会社は、なんと素晴らしい会社だろうと心底思いました。

その友人曰く、売り場は百貨店目線であって、お客様目線での言葉ではないとのことでした。

つまり、売り場をお客様目線で表現すれば、まさにお買い場となるからです。

まとめ

契約者貸付という言葉をお客様目線で見た場合、契約者借入という言葉になります。

ですので、いっそのこと、契約者貸付契約者借入と変えてはどうだろうかと思います。

そうすれば、先日の電話で、「お客様がもし契約者貸付けをされた場合には・・・」と言われた言葉を、「お客様がもし契約者借入れをされた場合には・・・」と敬語を使って言ったとしても、全く違和感がなくなるからです。

契約者貸付という言葉を使うことは、永年続く生命保険業界の悪しき慣習だと思います。

この個人的意見が、契約者貸付という言葉を変えることに一石投じることになれば幸いです。

 

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