情報をタダだと思っている無礼な人たち

私は税理士ですが、現在は外資系の金融機関に勤めています。
会社的に副業が禁止されていますので、今は税務相談を受けてもご相談料を頂くことができない状況です。
しかし、たまに親しい友達やお客様から、税務相談を受けたり、確定申告の相談を受けたりします。
まあ、それはそれで友達だから…お客様だから…
ということで無料で相談にのったり、教えてあげたりしているのですが…
最近とても嫌なことがあったので、愚痴(ぐち)になりますが、お伝えしたいと思います。
先日、同じ会社の仲のいい友達から、休日の日曜日に携帯に着信があり、あとで気がついて急ぎの用事かと思い、折り返し電話しました。
用件を聞くと、「確定申告書を作っているんだけど、消費税は経費で落とせるんだっけ?」という質問でした。
答えはもちろんYESです。理由も回答しました。
私の仕事は、外資系の金融機関と言っても基本お給料ではなく、フルコミッションの世界ですので、会社からの収入は事業所得の収入金額になります。
このため、個人事業主扱いということになります。
消費税は、前々年に1,000万円以上の事業収入があった場合に納税義務があるのですが、支払った消費税は、事業所得の計算上、租税公課として必要経費に算入することができます。
もちろん所得税や住民税は経費にすることはできませんが、支払った消費税や事業税については、事業所得の計算上必要経費にすることができるのです。
このためYESと回答したのですが、それから1週間程経ったある日、その友達も含めた10人くらいで社内の勉強会がありました。
その勉強会の席で、その友達は、みんなの前で「消費税って本当に経費で落とせるの??…」とまた聞いてきました。
正直かなりカチンときました。
こちらは税理士としてプライドを持ってプロとして回答していますし、しかも、わざわざ休日の日に答えてあげたのに…という気持ちがありました。
それをまたみんなの前で聞き直すという行為は、税理士である私を侮辱しているのと一緒だと思ったからです。
「この前も言ったけど経費で落とせるよ。」その場ではそう回答しました。
今は税務上の疑問があれば、インターネットで調べることができる時代ですし、もし私の回答に納得がいかないのであれば、他の税理士にセカンドオピニオン的に質問することもできます。
さすがに、あとで思い出したらかなり腹立たしかったので、
後日その友達にLINEで、この前の対応をあげて
もう税務上の質問は自分にしないで欲しいこと、
今後税務相談があれば他の税理士に聞いて欲しいこと
という趣旨のメッセージを送りました。
その後、その友達からは何の返信もなく今日に至ります。
その友達から「ゴメン」の一言もあれば、こちらの気持ちも収まったのですが、いまだに謝罪の言葉もなく、本当に残念な気持ちです・・・
皆さんも知り合いや友達に税理士や弁護士、社会保険労務士などの士業の友達がいる場合に、もしわからないことを質問するようなときには気をつけてくださいね。
彼らはその資格を取るのに相当な時間とお金と労力を費やしているとともに、
プロとしてプライドを持って仕事をしています。
そして、本来士業の人達が持っている情報はタダではないのです。
このことをわかっていない無礼な人たちが本当に多すぎます。
「親しき仲にも礼儀あり」
まさにこの諺(ことわざ)をその友達に送りたいと思います。
後日談
その友達からはきちんと謝っていただきました。
今回のことはすべて水に流したいと思います。