「生命保険契約に関する権利」を使った相続対策

はじめに
生命保険を使った相続対策というと、死亡保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)がよく知られています。これとは別に、親が契約者(保険料負担者)となり、子などを被保険者とする生命保険に加入しておき、親が先に亡くなったときに「生命保険契約に関する権利」として相続させる方法があります。
生命保険契約に関する権利は、相続開始時の解約返戻金の額で評価されます。そのため、解約返戻金が低い期間のある保険(低解約返戻金型保険)を使うと、払い込んだ保険料よりも低い評価額で次の世代に引き継げる場合があります。
この記事では、生命保険契約に関する権利が本来の相続財産となる理由、財産評価基本通達214による評価、相続税法基本通達3-35の取扱い、保険会社が税務署に提出する支払調書について、現在の税制に沿って根拠法令とともに解説します。
【注意】生命保険契約に関する権利は、保険金ではないため、死亡保険金の非課税枠(相続税法12条)は使えません。また、平成30年1月1日以後は、契約者の死亡により契約者を変更した場合、解約返戻金相当額が100万円を超える契約については、保険会社から税務署に調書が提出されます。申告漏れは把握されやすくなっています。
1. 生命保険契約に関する権利とは
「生命保険契約に関する権利」とは、相続開始の時にまだ保険事故(被保険者の死亡や満期など)が発生していない生命保険契約で、被相続人が保険料の全部又は一部を負担していたものをいいます。典型的なのは、「契約者=親、被保険者=子、保険金受取人=親」という契約で、被保険者である子より先に、契約者である親が亡くなった場合です。保険は終了せず、契約はそのまま続きます。
(1) 契約者が誰かで課税の仕方が異なる
| 契約の形 | 相続税上の取扱い | 引き継ぐ人 |
|---|---|---|
| 契約者=被相続人(保険料も被相続人が負担) | 本来の相続財産 | 遺産分割で決めた相続人(新契約者) |
| 契約者=子など(保険料は被相続人が負担) | みなし相続財産(相続税法3条1項3号) | その契約者 |
| 解約返戻金のない掛捨保険 | 評価の対象外 | ― |
(2) 本来の相続財産となる理由
契約者が被相続人である場合、契約者の地位には、解約して解約返戻金を受け取る権利などの財産的な価値があります。この地位は、民法上の相続により相続人が引き継ぐものなので、死亡保険金のような「みなし相続財産」ではなく、預金や不動産と同じ本来の相続財産です。そのため、遺産分割の対象となり、誰が新しい契約者になるかを相続人の話合いや遺言で決めます。
死亡保険金は受取人固有の財産ですが、生命保険契約に関する権利はそうではありません。この違いが、申告漏れや分割協議の記載漏れにつながりやすい点です。
【注意】「保険金を受け取っていないから相続税は関係ない」と考えて、生命保険契約に関する権利を申告していない例が見られます。国税庁も「誤りやすい事例」として周知しています。申告書では、第11表の付表4に記載します。
詳しくはこちらをご覧ください。(☞国税庁「誤りやすい事例⑨ 保険事故が発生していない生命保険契約(本来の相続財産:契約者が被相続人)」、「誤りやすい事例⑩ 同(みなし相続財産:契約者が相続人)」)
根拠:民法896条(相続の一般的効力)、相続税法2条(相続税の課税財産の範囲)、3条1項3号(生命保険契約に関する権利のみなし相続)、12条1項(非課税財産)
2. 評価方法(財産評価基本通達214)
生命保険契約に関する権利は、相続開始の時にその契約を解約したとした場合に支払われる解約返戻金の額で評価します。払い込んだ保険料の総額ではありません。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 基本 | 相続開始時に解約したとした場合の解約返戻金の額 |
| 加算 | 解約返戻金とあわせて支払われる前納保険料、剰余金の分配額など |
| 減算 | 解約返戻金について源泉徴収されるべき所得税額(復興特別所得税を含む)に相当する金額 |
| 掛捨保険 | 解約返戻金がないため評価の対象外 |
解約返戻金の額は、契約先の保険会社に照会して確認します。相続開始日現在の金額が必要ですので、時間に余裕をもって依頼しましょう。
(1) 低解約返戻金型保険の場合
低解約返戻金型の終身保険や、一定期間の解約返戻率を低く設定した定期保険などでは、保険料の払込期間中の解約返戻金が、払い込んだ保険料を大きく下回ります。その期間中に契約者に相続が発生すると、生命保険契約に関する権利の評価額も低くなります。
【注意】所得税では、令和3年7月1日以後、法人税基本通達9-3-5の2の適用を受ける保険契約について、使用者(法人)が役員等にその権利を支給する場合、支給時の解約返戻金の額が支給時資産計上額の70%未満であれば、原則として支給時資産計上額で評価します(所得税基本通達36-37)。相続税の評価は令和8年10月現在も解約返戻金の額ですが、評価の乖離が大きい場合は、今後の見直しや財産評価基本通達6項(総則6項)の適用にも留意が必要です。
詳しくはこちらをご覧ください。(☞国税庁タックスアンサーNo.4660 生命保険契約に関する権利の評価、保険契約等に関する権利の評価に関する所得税基本通達の解説)
根拠:相続税法22条(評価の原則)、財産評価基本通達6、193、214(生命保険契約に関する権利の評価)、所得税基本通達36-37
3. 相続税法基本通達3-35と相続後の課税
(1) 相続税法基本通達3-35の内容
契約者が子などで保険料を被相続人が負担していた場合、契約者は、被相続人が負担した保険料に対応する部分の権利を、相続又は遺贈により取得したものとみなされます(相続税法3条1項3号)。
相続税法基本通達3-35は、このように契約者が取得したものとみなされた部分について、みなされた時以後は、契約者がその保険料を自ら負担していたものとして取り扱うと定めています。その後の課税関係を判定する際の、保険料負担の取扱いを定めたものです。なお、契約者が被相続人で、本来の相続財産となる場合は、相続税法基本通達3-36(1)に定められています。
(2) 相続後に解約・満期・保険事故があった場合
相続後に新しい契約者が解約返戻金や満期保険金を受け取った場合は、新契約者の一時所得として課税されます。みなし相続財産として課税された部分は、相続税法基本通達3-35により、新契約者が自ら保険料を負担したものとして取り扱われます。
なお、本来の相続財産として契約者の地位を相続した場合(相続税法基本通達3-36(1))の一時所得の計算では、被相続人が払い込んだ保険料の取扱いも含め、申告の際に確認しましょう。
被保険者の死亡により保険金が支払われた場合は、契約者の名義だけでなく、被保険者・保険料負担者・保険金受取人の関係で課税関係を判定します。相続による保険料負担の引継ぎも踏まえて判定します。
| 相続後の事由・関係 | 原則的な課税関係 |
|---|---|
| 新契約者が解約・満期で受け取った | 新契約者の一時所得 |
| 保険料負担者と受取人が同じで、被保険者は別人(死亡保険金) | 所得税(一時金受け取りなら一時所得) |
| 保険料負担者と被保険者が同じで、受取人は別人(死亡保険金) | 相続税 |
| 保険料負担者・被保険者・受取人がそれぞれ別人(死亡保険金) | 贈与税 |
【注意】契約を引き継いだ後の課税関係は、被保険者、保険料の負担関係、保険金受取人によって異なります。契約者の変更とあわせて、死亡保険金受取人の指定も確認しましょう。
詳しくはこちらをご覧ください。(☞国税庁タックスアンサーNo.1750 死亡保険金を受け取ったとき)
(3) 生前に契約者を変更した場合
親が保険料を払っている契約の契約者を、生前に子に変更しても、変更しただけでは贈与税はかかりません。ただし、その後に子が解約して解約返戻金を受け取れば、親が負担した保険料に対応する部分は親からの贈与とみなされます。また、親が亡くなれば、その部分はみなし相続財産(生命保険契約に関する権利)として相続税の課税対象です。
詳しくはこちらをご覧ください。(☞国税庁質疑応答事例「生命保険契約について契約者変更があった場合」、相続税法基本通達〔生命保険契約に関する権利関係〕)
根拠:相続税法3条1項3号、5条(贈与により取得したものとみなす場合)、相続税法基本通達3-35、3-36、3-37、所得税法34条(一時所得)、所得税法施行令183条、所得税基本通達34-4
4. 生命保険契約に関する権利を使った相続対策の仕組み
(1) 基本の契約形態
| 契約者(保険料負担者) | 被保険者 | 死亡保険金受取人 | 親が先に亡くなった場合 |
|---|---|---|---|
| 親(相続対策が必要な人) | 子や配偶者 | 親 | 保険は継続し、生命保険契約に関する権利として相続 |
保険料の払込期間中に解約返戻率が低く、払込期間終了後に解約返戻率が上がる保険商品を使うと、親の相続が払込期間中に発生した場合に、相続税評価額を低く抑えられます。
(2) この方法の特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 評価額 | 払込保険料ではなく解約返戻金の額で評価(財産評価基本通達214) |
| 契約者の健康状態 | 契約者は被保険者ではないため、既往症があっても契約できる場合がある |
| 生前贈与加算 | 贈与ではなく相続による取得のため、生前贈与加算(相続税法19条)の対象外 |
| 金額 | 贈与税の基礎控除のような金額の制限はない |
| 相続後の解約 | 新契約者の一時所得(控除できる保険料の範囲は3章(2)参照) |
【注意】令和5年度税制改正により、令和6年1月1日以後に暦年課税で受けた贈与について、相続財産に加算する期間が相続開始前3年以内から7年以内に延長されました。ただし、経過措置により、加算対象期間は相続開始日に応じて次のとおりです。
| 相続開始日 | 加算対象期間 |
|---|---|
| 令和8年12月31日まで | 相続開始前3年以内 |
| 令和9年1月1日から令和12年12月31日まで | 令和6年1月1日から相続開始日まで |
| 令和13年1月1日以後 | 相続開始前7年以内 |
延長された期間(相続開始前3年以内より前)に受けた贈与は、合計100万円までは加算されません。保険料贈与などの生前贈与対策は、以前より早めに始める必要があります。なお、相続により取得する生命保険契約に関する権利そのものは、生前贈与加算の対象ではありません。
詳しくはこちらをご覧ください。(☞国税庁タックスアンサーNo.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税))
(3) この方法の問題点
- 払込期間中に親が亡くなった場合:残りの保険料は、引き継いだ新契約者が払う必要があります。相続した預金などで手当てできるかを確認します。
- 払込期間中に親が亡くならなかった場合:解約返戻率が上がった後に相続が発生すると、払込保険料と相続税評価額との差が小さくなり、想定した評価額の引下げ効果を得られない場合があります。
- 被保険者(子)が先に亡くなった場合:親が死亡保険金を受け取り、親の一時所得となるとともに、親の相続財産が増えます。結果的に相続対策にならなかったことになります。
- 親の意思能力:契約者となる親に認知症などで意思能力に問題がある場合は、契約の有効性が問題になります。
- 課税の公平性:相続開始直前に多額の保険料を払い込むなど、評価額と実際の価値の差が著しく大きい場合は、財産評価基本通達6項(総則6項)により否認されるおそれがあります。
根拠:相続税法19条(相続開始前7年以内に贈与があった場合の相続税額)、財産評価基本通達6、214、所得税法34条
5. 支払調書と申告漏れ
平成27年度税制改正により、平成30年1月1日以後の契約者変更について、保険会社が税務署に提出する調書が拡充されました。これにより、生命保険契約に関する権利や契約者変更の状況を、税務署が把握できるようになっています。
| 調書 | 提出される場合 | 主な記載事項 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 保険契約者等の異動に関する調書 | 契約者(保険料負担者)が死亡し、契約者を変更した場合(解約返戻金相当額が100万円を超えるもの) | 新契約者、死亡した契約者、解約返戻金相当額、既払込保険料等の総額、死亡した契約者の払込保険料等 | 相続税法59条2項 |
| 生命保険金・共済金受取人別支払調書 | 死亡保険金などを支払った場合 | 受取人、契約者、保険料の払込人など | 相続税法59条1項1号 |
| 生命保険契約等の一時金の支払調書 | 満期保険金や解約返戻金などを支払った場合 | 直前の契約者、既払込保険料のうち現契約者が払い込んだ額、契約者変更の回数など | 所得税法225条1項4号 |
保険契約者等の異動に関する調書は、契約者変更の効力が生じた日の属する年の翌年1月31日までに、保険会社が提出します。つまり、契約者の死亡により契約者を変更すると、解約返戻金相当額が100万円を超える契約については、その金額が税務署に報告されます。
(1) 申告漏れが把握されやすい
相続税の申告で生命保険契約に関する権利を計上していないと、この調書と照合され、申告漏れを指摘される可能性があります。
(2) 生前の名義変更も満期・解約時に分かる
生前に契約者を変更した場合は、変更時には調書は提出されません。しかし、満期や解約で一時金が支払われるときには、支払調書に直前の契約者や現契約者が払い込んだ保険料の額が記載されます。そのため、前の契約者が負担した保険料に対応する部分を一時所得として申告し、贈与税の申告をしていないといった誤りも把握されやすくなっています。
【注意】保険会社から契約者変更の手続を案内されたら、相続税の申告に生命保険契約に関する権利を計上する必要がないかを確認しましょう。調書の提出対象かどうかと、相続税の申告に含めるべき財産かどうかは別の問題です。解約返戻金相当額が100万円以下でも、相続財産に含めます。相続税がかからない場合も、遺産分割協議書に記載しておくと安心です。
詳しくはこちらをご覧ください。(☞国税庁「F2-4 保険契約者等の異動に関する調書(同合計表)」)
根拠:相続税法59条1項1号・2項、所得税法225条1項4号、所得税法施行規則86条
6. 計算例
父Aが契約者(保険料負担者)・死亡保険金受取人、長男Bを被保険者とする低解約返戻金型の生命保険に加入した場合です。数値は説明のための仮定です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年払保険料 | 500万円(払込期間5年、払込総額2,500万円) |
| 払込期間中の解約返戻率 | 払込保険料の30% |
| 払込期間終了後の解約返戻率 | 払込保険料の100% |
| 父Aの相続開始 | 4年分(2,000万円)を払い込んだ後 |
父Aの相続税の評価
| 区分 | 金額 |
|---|---|
| 保険に加入しなかった場合(現預金) | 2,000万円 |
| 生命保険契約に関する権利の評価額(解約返戻金) | 2,000万円×30%=600万円 |
| 評価額の差 | 1,400万円 |
相続税の減少額は、遺産総額、法定相続人の数、配偶者の税額軽減などによって異なります。例えば、相続人が子1人で、評価額の減少前後とも適用税率が30%の区分に収まり、他の税額調整がない場合には、税額の減少は420万円(1,400万円×30%)となります。
【注意】計算例は、父Aが払込期間中に亡くなった場合のものです。払込期間終了後に亡くなった場合は、解約返戻金が払込保険料と同程度になるため、評価額は下がりません。また、実際の解約返戻率は商品や経過年数により異なります。
根拠:財産評価基本通達214
7. 実務上の注意点・根拠法令一覧
(1) 実務上の注意点
- 相続財産に計上する:契約者と保険料負担者が被相続人で、被保険者が別の人となっている保険は、保険事故が発生していなくても、生命保険契約に関する権利として相続財産になります。被相続人が契約者でも保険料を負担していない場合は、相続税法基本通達3-36(2)の取扱いになります。保険証券や通帳の引落しから契約を洗い出しましょう。
- 遺産分割で取得者を決める:本来の相続財産のため、誰が契約を引き継ぐかを遺産分割協議書や遺言で決めます。契約によっては、「契約者の死亡時の後継契約者」を予め指定できるものもあります。
- 非課税枠は使えない:生命保険契約に関する権利は保険金ではないため、500万円×法定相続人の数の非課税枠は使えません。
- 引き継いだ後の受取人を見直す:被保険者、保険料の負担関係、保険金受取人によってその後の課税関係が変わるため、契約者の変更とあわせて死亡保険金受取人の指定も確認します。
- 生前の契約者変更だけでは節税にならない:親が保険料を払った契約を生前に子に名義変更しても、親が負担した部分は親の相続時にみなし相続財産となり、その前に解約すれば贈与税の対象です。
- 保険商品の仕組みを確認する:解約返戻率の推移、払込期間、契約者の年齢や健康状態を踏まえ、保険会社や税理士と相談して選びます。
【注意】相続開始の直前に多額の一時払保険料を払い込むなど、評価額を下げることだけを目的とした契約は、財産評価基本通達6項(総則6項)により通達によらない評価をされるおそれがあります。対策は、時間に余裕をもって検討しましょう。
(2) 根拠法令一覧
| 区分 | 根拠 | 内容 |
|---|---|---|
| 民法 | 896条 | 相続の一般的効力(契約者の地位の承継) |
| 相続税法 | 2条、3条1項3号 | 課税財産の範囲、生命保険契約に関する権利のみなし相続 |
| 相続税法 | 5条、12条1項、19条、22条 | 贈与のみなし、非課税財産、生前贈与加算、評価の原則 |
| 相続税法 | 59条1項1号・2項 | 生命保険金等の支払調書、保険契約者等の異動に関する調書 |
| 相続税法基本通達 | 3-35、3-36、3-37 | 契約者が取得したものとみなされた権利、被保険者でない契約者が死亡した場合など |
| 財産評価基本通達 | 6、193、214 | この通達の定めにより難い場合の評価、生命保険契約に関する権利の評価 |
| 所得税法・同施行令 | 所得税法34条、225条1項4号、所得税法施行令183条 | 一時所得、一時金の支払調書、一時金に係る所得の計算 |
| 所得税基本通達 | 34-4、36-37 | 控除する保険料の範囲、保険契約等に関する権利の評価(法人からの支給) |
8. まとめ
- 保険事故が発生していない生命保険契約で、被相続人が契約者として保険料を負担していたものは、「生命保険契約に関する権利」として本来の相続財産になります(民法896条、相続税法2条)。
- 契約者が子などで、保険料を被相続人が負担していた場合は、みなし相続財産となります(相続税法3条1項3号)。
- 評価は、相続開始時に解約したとした場合の解約返戻金の額です(財産評価基本通達214)。低解約返戻金型保険の払込期間中に相続が発生すると、評価額が払込保険料を大きく下回ることがあります。
- みなし相続財産として課税された部分は、その後、新契約者が保険料を負担したものとして取り扱われます(相続税法基本通達3-35)。相続後に解約した場合は、新契約者の一時所得となります。
- 生命保険契約に関する権利は保険金ではないため、死亡保険金の非課税枠は使えません。一方、贈与ではないため、生前贈与加算(相続税法19条)の対象にもなりません。
- 平成30年1月1日以後、契約者の死亡により契約者を変更した場合、解約返戻金相当額が100万円を超える契約については、保険会社から税務署に調書が提出されます(相続税法59条2項)。申告漏れに注意しましょう。
- 評価額と実際の価値の差が著しく大きい契約は、財産評価基本通達6項(総則6項)による否認のおそれがあるため、時間に余裕をもって検討します。
当事務所では、生命保険を活用した相続対策の検討や、生命保険契約に関する権利を含む相続税の申告についてもご相談を承っております。お気軽にご相談ください。
※本記事は、令和8年10月現在の法令等に基づいて作成しています。個別の事案の取扱いについては、当事務所にご相談ください。








